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無茶々ブログ

2018/10/06 (Sat)

今年もいよいよ柑橘シーズン到来。

先陣をきるのは、「早採り(はやどり)みかん」。

温州みかん系統のなかで一番早い時期に食べ頃を迎える極早生品種を、

無茶々園では早採りみかんと呼んでいます。

 

冬の大寒波に夏の豪雨。

かつてない天候に見舞われた今期のみかんの出来はどうでしょうか。

生産者に聞いてみました。

 

「今年は本当に天気に振り回されたけど、みかんはしっかり成ってるよ。」

と話すのは原田兼章さん。

農事組合法人無茶々園の理事も務める、農業歴20年のベテラン農家です。

 

 

2月の大寒波では、かつてないほど外気温が下がり、

みかんの樹にもかなり影響がでるかと思われましたが、

春になるとしっかりと新芽が吹き、勢いよく成長してくれました。

おかげでたくさんの実が成り、

今年は摘果(てっか)※をしっかりしようとねと話していたところで7月の豪雨。

崩れた農道や畑、壊れた施設の整備に追われて摘果が思うように進まず、

量はあるものの全体的に小玉傾向になってしまいました。

 

 

※摘果

実が多く成りすぎているとみかんの樹が疲れて、

翌年の果実の量が減ってしまう可能性があります。

これを予防するために果実を摘み取ることを「摘果(てっか)」といいます。

 

ですが、食味はいたって良好。

小ぶりなわりに酸抜けがよく、やさしい甘さを感じる仕上がりです。

あっさりしているので、思わずたくさん食べてしまうかも。

ただ、例年よりもかなり酸抜けがよい分、日持ちはあまりしないでしょう。

届いたら早めに食べていただくことをおすすめします。

 

 

台風の影響でカメムシが発生したり、果実に生傷ができて傷んだりと、

心配ごとも多いけれど、ようやく迎えた収穫期。

今期ならでは風味を楽しんでいただけると幸いです。

 

▼そんな早採りみかんの購入はこちらから

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2018/09/25 (Tue)

まだまだ日中は汗ばむほどの陽気ですが、

無茶々の里・明浜でも少しずつ秋らしい涼しい風が吹き始めました。

生産者は早採りみかんの収穫・出荷に向けた準備と合わせ、

秋祭りへむけた練習なども始めていますが、

事務局では11月の交流会へむけた準備を進めています。

 

この交流会は無茶々園40周年記念イベントとして昨年から開催し、

のべ60人を越える会員の皆様にお越しいただきました。

交流会のメインイベントはなんといっても段々畑の見学と収穫体験。

ニュースレター天歩を通して段々畑の様子をご紹介していますが、

実際に見るとそのスケールと坂の傾斜に驚かれること間違いなしです。

(もちろん収穫体験をする場所はできるだけ平坦な畑を選んでいます)

 

昨年の収穫体験の様子。こちらの受け入れ農家は原田兼章さん。

 

 

昨年11月、12月の交流会の受け入れ農家だった

大久保六仁さんの感想をご紹介します。

 

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無茶々園40周年記念の消費者交流会の開催に際し事務所より、

「第一回11月11日にH様、第三回12月9日にS様がおいでになります、

生産者指定されているので大久保さん、

収穫や選果体験のご案内をお願いしまーす」とのこと。

え~今年は台風・カメムシ等でミカン少ねーし、

11月は良いけど12月は厳しいなーどうする、

まー無くなったら早めのポンカンでも採って貰うか、

と言う事で第一回を迎えました。

当日、H様と緊張の対面、到着が遅れた事もあり挨拶も早々に出発、

途中段々畑と、私の一押しの山岳公園展望台より宇和海と無茶々の里を一望、

みかん園に着いたのはもう夕方、ミカンの味見で終了。

集合場所に行くも誰も居なく、時間的に夕日が見れそうとビューポイントに急行、

絶好のタイミングで見る事が出来、喜んでいただきました。

二日目も天気に恵まれ、収穫と選果、

箱詰めと体験して頂くとともに色々とお話も出来、

初めての体験でしたが有意義に過ごす事が出来ました。

 

引き続き12月に第三回目の交流会、今回は一日目事務局の方で案内が行われ、

私たちは懇親会より参加。今回のS様のお子様のT君とは約4年間、

返信ハガキ等でやり取りしており、どんな子かな?と興味津々でご対面。

翌日は、何にでも興味を持ち勉強熱心なT君に、

私たちの栽培している柑橘の味見をして貰おうと、

伊予柑、ポンカン、早生八朔とシーズン前で少々酸っぱいと思うのですが

“おいしい”と言って食べてくれました。

その後、この日の為に残しておいた温州ミカンと自家用の原木シイタケの収穫。

見ているとなかなか手器用、その横でニコニコして見守っているお父さんに

温かい気持ちを感じながら収穫終了。

それから、倉庫に帰り選果、箱詰めと一通りの作業をして頂きましたが、

時間の余裕が出来たため、例の山岳公園展望台より宇和海と無茶々の里を一望。

その風景に感激してくれた様でした。

 

事務所での反省会では“また来ます!

一週間でも良かった”と感想を述べてくれたのにホッとし、

別れには少々寂しさを感じてしまいました。

この様な会は初めての経験で至らない事ばかりでしたが、

いつも想像するだけの方と、

直に触れ合える機会を与えて頂いた事に感謝すると共に、

これを機に益々ミカン作りに精進していきます。

 

T君家族と大久保六仁さん・智子さん。

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無茶々園では”お付き合い農家制度”があります。

指定した生産者の柑橘を優先的にお送りするこの取り組み、

昨年来られたHさん、Tくん家族には毎年大久保さんの柑橘をお届けしています。

いただいたお葉書やご注文書をとおして想像する皆さんと実際お会いできることは

生産者にとっても事務局にとっても感慨深いもの。

皆さんのお越しをわくわくしながらお待ちしています!

 

朝晩ぐっと冷え込んでくると、みかんの色も緑からオレンジ色に変化してきます。

葉が茂り深い緑に囲まれていた畑の中に水玉模様を描くように現れる果実。

遠目からでもみかんの実りがはっきりとわかり、

何度見ても飽きないかわいらしい景色を作りだします。

11月には段々畑一面に広がる水玉模様を楽しむことができるはずです。

交流会のスケジュールやお申込みについては下記ブログをご確認ください。

http://www.muchachaen.jp/?p=4280

 

その後、T君から事務局へも嬉しいお葉書が届きました。

T君ありがとう!ぜひまた来てね。

 

 

2018/07/30 (Mon)

ちりめん漁の最盛期は春と秋。鮮度が命のちりめんは捕ってすぐに加工場に運び茹で上げます。加工場から絶え間なくあがる湯気からは、これだけでご飯がすすみそうなほど旨味を感じる香りが漂い、海端の干し場に所狭しと広げられた真っ白なちりめんは漁期の到来を告げる、明浜の風物詩でもあります。祇園丸の佐藤吉彦さんが言う「おいしさの秘訣」である太陽の力を借りてしっかりと干しあげ「祇園丸のちりめん」が出来上がります。…が、商品となり皆さんのお手元に届くまでにはもう一手間、重要な工程があるのです。

 

選別作業。ちりめん以外のものを選り分けています。根気と集中力が必要な仕事です。

 

 

テーブルの上には山盛りのちりめん。そこをピンセットを持った老若男女がぐるりと囲みます。幼い頃に砂場で遊んだ「棒倒し」のように少しずつちりめんを手元に寄せ、その中のちりめん以外の魚を別の皿に取り分けます。これが祇園丸の加工場での選別作業の様子です。ちりめん漁は魚群をみつけると長さ150mほどの網をいれ、まさに一網打尽。その群れごと取り込みます。網の中にはちりめん以外の生き物も入り込むのですが、今まで一番珍しかったのは海亀だとか(こちらはもちろん海に返しました)。茹で上げる前の行程でハリセンボンなどの大物から1cmほどの魚を取り除くことはできますが、海の生物は多種多様。すべてを除くことはできません。商品として袋詰めをする前に目視で選別を行います。

 

1度に選別する量は10kgほど。こちらでは「2回通し」と表現しますが、同じものを2度選別します。所要時間は30~40分。季節によって山の風景が変わるのと同じように、海の様子も時期によって変わります。混ざっている小さな生物の種類も割合も毎回異なるのだそう。選別の際にもっとも注意しているのは顎が鋭く食べた時に口にささってしまうようなものや咬むと食感に影響を与えるものを取り除くこと。特にアイゴはじゃりじゃりとした口当たりになるため必ず取り除くようにしています。この工程を経てやっと商品として皆さんにお届けしているのですが、さらにここから特に羽筋の良く色の白いものが「祇園丸の特上ちりめん」となります。大漁の時には一日中選別作業が続くこともあると言います。小さな生き物を一匹ずつ選り分ける。ちりめんの選別は集中力がものを言う手仕事の一つです。

 

パックに入っている乾燥材も一つずつ手作業で入れています。

 

 

ところで、小さなイカやタチウオ、サバコ、エビなど選別された生物を見ると、種類が豊富で、海の豊かさを感じます。これらは残念ながら食用にはなりませんが、祇園丸が行っている食育授業の教材のひとつ「ちりめんモンスターさがし」で活用しています。祇園丸の授業は漁師の仕事の紹介だけにとどまらず、魚付き保安林の話を軸に山と海の関係性や海の緑化活動の取り組み紹介など多岐に渡りますが、その中で行われる「ちりめんモンスターさがし」は年齢を問わず夢中になる人気教材の一つです。

 

選り分けたイカや大きく育ったちりめん。「ちりめんモンスター」として食育授業に活用します。

タツノオトシゴや小さなフグが入っていることも。

 

 

「今年の春漁は少なかったな」というのは四代目の哲三郎さん。
少しずつ減少傾向にあるちりめんの漁獲量。今までいなかったような熱帯魚などの姿も見かけるようになり、海の中でも温暖化が進んでいることを肌で感じています。こればっかりはどうしようもない、と言いながらも海の環境改善を目指して数年来ヒジキの自生栽培を行っています。近くの海岸沿いでも自生したヒジキが増えており、手ごたえを感じた春でもありました。次の漁期は秋。漁を終え全速力で宇和海を走る祇園丸の船を早く見たいものです。

 

▼そんな祇園丸のちりめんはこちらから。

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2018/07/24 (Tue)

この夏、ファーマーズユニオン天歩塾とファーマーズユニオン北条がひとつになり、『有限会社てんぽ印(てんぽじるし)』と装いを変えてスタートします。何のことだかわかりにくいと思いますが、新規就農者の受け入れ母体であり、直営農場でもあったグループが名実ともに一つになるわけです。

 

もともとのスタートは農事組合法人無茶々園のなかに位置付けたファーマーズユニオン天歩塾。1999年より、全国から新規就農希望者を募り、明浜の研修センターを拠点に農業研修を行うとともに愛南町の広大な甘夏園を作り始めました。2002年からは県都松山に近い北条市(現松山市)にて野菜畑や柑橘園を取得。この際に立ち上げたのが有限会社ファーマーズユニオン北条です。それ以来、県内数か所に園地を擁しながら、新規就農者を中心としたメンバーが組織をまたがって農場運営を行ってきたのです。

 

何しろ新しい取り組みでしたので、どうやって複数の農場を運営していくのかは、理想と現実のせめぎあい。試行錯誤と局面的な打開の連続でありました。幸いにも村上尚樹リーダー(石川県出身)を中心にメンバーもまとまり、近年は実際の農作業と経営は若い新規就農者だけで安定感を持って進められるようになっておりました。そしていま、『てんぽ印』としての新たなスタートを切ることになります。

 

てんぽ印のメンバーのひとり、金澤くん。奈良県出身。

一昨年就農したばかりの有望な若手メンバーです!

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6月。北条の風早(かざはや)農場では無農薬栽培のタマネギが収穫を迎えていました。手作業でタマネギを引き抜き、乾燥調整のためにひと玉ずつ茎と根を切り離しています。普段は各地の畑に分散しているスタッフがこの日は一同に揃い、お日様の下で次々と作業を進めていきます。てんぽ印では、みな新規就農者である日本人のスタッフとフィリピンとベトナムから来た技能実習生とが一緒に作物を育てています。フィリピンの実習生は音楽をかけながら、ベトナムの実習生は黙々と、ときに日本人も交ざって会話を弾ませながらタマネギにハサミを入れていきます。みんな手慣れたものです。

 

この風早農場で作っているのはタマネギをはじめとした野菜です。ジャガイモやニンジンなどそのままの形で出荷していくものもありますが、もうひとつ力を入れているのは切り干し大根をはじめとした「かんそう野菜」用の栽培。有機栽培で作った野菜を乾燥させて常備菜に加工する取り組みです。夏にはトマト、ゴボウ、カボチャ、ニンニク、唐辛子などを育て、スライスや細切り、乾燥工程と小分けを経て製品となっていきます。育てるところから袋詰めまで、あらゆるところに手がかかりますが、作った野菜を余すところなく利用できる加工事業もてんぽ印の大事な仕事になっています。

 

海外研修生とともに。楽しみながらやっています。

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北条には野菜畑のほかにもてんぽ印の果樹園が点在しています。春にそれぞれ花を咲かせ、いまちょうど果実がぐんぐん大きくなる時期です。こちらで育てているのは伊予柑が中心ですが、北条は愛媛でも瀬戸内海側にあり、宇和海・太平洋側にある明浜とは土壌の特徴が違います。根の張り方の違いが枝ぶりにも現れるのでしょうか、伊予柑の樹もコンパクトにまとまり、明浜とはまた違う佇まいを見せるのが面白いところです。いま北条の伊予柑も老木から若木への切り替えを進め、果実を収穫しながらも樹を大きく育てていくデリケートな時期に入っています。

 

果樹園でもう一つ特徴的なのが、ここではユズやキウイを一緒に育てていること。特に落葉果樹であるキウイは柑橘とは何かと違いが多く、単調になりがちな農作業に刺激を与えてくれます。年中青々としてとりとめのない柑橘に比べて生育の動きがはっきりしており、剪定や受粉といった農作業もビシッと決まれば気持ちが良いものです。キウイはこれまで生産量が少なく裏メニューのようなものでしたが、今年は新しい棚をこしらえて苗木を植え付け、いずれはドライキウイにも、と展望を描いています。

 

野菜だけでなく、伊予柑・ユズ・キウイといった果樹も栽培しています。

写真はユズを収穫中のスタッフ広沢。珍しい地元出身者です。

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てんぽ印の名前は「、」と「。」を組み合わせてシンボルとしたかんそう野菜シリーズのパッケージデザインから取りました。この会報誌も「天歩」であり、取り組みの端緒が「天歩塾」であるなど、無茶々園では気に入ってよく使っている言葉ですが、もともとは明浜で、向こう見ずな、無鉄砲な、を意味する方言「てんぽな」から来ています。

 

「、」と「。」を組み合わせたシンボル。

”てんぽ”の言葉通り、常にチャレンジ精神を忘れないでいたいものです。

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家族の継承ではなく、暗黙知もない若者が取り仕切る農場運営。県内に広がる気候も風土も異なる園地での栽培。フレッシュな野菜や果樹から保存性のある加工品まで多岐にわたる品目。これを一つの組織でやっていこうとするてんぽなてんぽ印。それでも、これまで積み重ねてきた経験は無駄ではなく、長年の土つくりで風早農場も肥沃になり、野菜は気候を読んで作業のタイミングさえ間違えなければ確実に作れるようになっています。今年も2名の新人を加え、15人以上のスタッフを抱える農業経営になってきました。有機農業に取り組む農家集団である無茶々園のなかでも、てんぽ印は一生産ユニットとしては最大の生産力があります。よそ者、若者、バカ者が地域に新しい風を吹かせる。村上リーダーが常々口にするこの言葉の通り、さらなる飛躍を期待したい新・てんぽ印です。

 

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ジャガイモ

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タマネギ

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ニンジン

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農業の未来を支える若者たちを応援してください!

2018/07/10 (Tue)

日頃から無茶々園の活動をご支援いただき、誠にありがとうございます。

 

先日発生した平成30年7月豪雨により、

愛媛県南予地方では深刻な水害や土砂崩れが発生いたしました。

無茶々園のまわりでもさまざまな被害が発生しています。

まだ確認中の点もございますが、

もろもろの状況をとりまとめましたのでご確認ください。

 

生産者・職員

いまのところ怪我人など直接的な被害の報告は入っておりませんが、

家屋への被害が発生しています。

特に宇和島市吉田地区では、浸水・損壊などの被害が目立っています。

 

柑橘園地(段々畑、傾斜地)では、

土砂崩れによって園地そのものが崩れている箇所が多発しています。

農道・灌水設備・モノラック等にも多数の被害がでています。

 

特に宇和島市吉田地区の被害がかなり大きいようです。

広い範囲で被害がでており、詳細な被害状況はまだわかっておりません。

引き続き調査を進めてまいります。

 

物流

本日(7/10)より発送を再開いたします。

しかしながら、各運送業者様も被害を受けているため、

荷受後の輸送が順調にいかない場合もございます。

 

消費者のみなさんにご迷惑をおかけする点もあるかと思いますが、

非常事態につき何とぞご理解いただけますと幸いです。

 

 

以下は7/9(月)に撮影した段々畑の画像です。

土砂崩れを中心にさまざまな被害がでていますが、

これから少しずつ立て直してまいります。

引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。