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酸っぱくて熱いレモン

2019.03.20

いま一番求められている柑橘は何だろうかと、栽培に関わるものは考えます。

とびきり甘い果実に、食べるのに手間のかからない果実。

いまの消費動向は食べやすくて甘みの強い柑橘を求め、

最近の育種が向かっているのもこの方向です。

愛媛ならば紅まどんな(愛媛果試28号)や

甘平といった新しい品種が脚光を浴びています。

そんな柑橘栽培界隈でこの数年にわかに騒がれている異端児がいます。

甘みを打ち消す強烈な酸味。

昔からある古典的な、世界中で作られているありふれた品種。

最近のトレンドとはまったく反対の方向を向いたその柑橘は“レモン”です。

 

レモンが脚光を浴びる発端になったのは2014年の塩レモンブームでしょう。

北アフリカ・モロッコの調味料で、

梅干しや柚子胡椒に通じる果実を使ったシンプルなレシピ。

先んじて流行っていた塩麹に通じるものがあってか急速に話題になりました。

何しろ生の果実を使うホームメイドものですので、

国産のレモンに対する需要が突然高まった年でした。

 

 

塩レモンの勢いは長続きしなかった気がしますがレモンの人気は高まり続けます。

洋風の料理にとどまることなく食文化の多様化もますます進み、

スーパーではいつも野菜売り場に設定されるレモンの棚も

少しずつ広がっているような気がします。

最近は櫛切りのレモンを使ったレモンサワーが流行になり、

ビールやハイボールに並んで居酒屋の定番になりつつあります。

さらに大手飲料メーカーも続々と国産果実を打ち出した

限定感のある商品開発に乗り出しています。

瀬戸内レモンを謳った缶チューハイなど

一度は目にされたことがあるのではないでしょうか。

 

そして柑橘の生産者・産地はこのレモンブームを下支えしなければなりません。

国産レモンの歴史をひも解くと、

時の情勢に左右され激しい浮き沈みを経験してきました。

戦後食生活の変化にともなってレモンの栽培が広がるも、

輸入自由化によって安価な外国産レモンに多くの産地が駆逐されてしまいます。

しかし、防カビ剤などポストハーベストの問題が取り上げられるにつれて

国産レモンも見直され、生産量の下落にも歯止めがかかりました。

またレモンの産地としてみれば日本は北限にあたるような気候。

強い寒波によって大打撃を受けたこともありました。

いまレモンにはかつてない強い追い風が吹き、

主産地である広島をはじめとしてレモンの新植数が増え、

苗木の業者さんによればレモン苗の発注は引きを切らないそうです。

無茶々園でも、先見の明があったでしょうか、

塩レモンブームを先回りして2011年から植え付けを増やしているところです。

 

香りや酸味を目当てに利用する柑橘は香酸柑橘と言われ、

世界ではレモンの生産量は全柑橘生産のうち1割程度にのぼるようです。

日本には栽培の歴史が古い柚子(ゆず)もあります。

そのままフルーツとして味わうだけではない香酸柑橘の親しみ方が広まれば、

柑橘産地のすがたもますます変わっていくことでしょう。

 

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