お知らせ

2020年 新年のご挨拶

2020.01.11

おかげさまで、今年で無茶々園は45年目の春を迎えることができました。これも皆様方のおかげです。ありがとうございます。

 

さて、昨年の最大の話題は、「令和という新しい時代を迎えたこと」そして「毎年起こる災害」ではなかったかと思います。平成30年の歴史が幕を閉じ、令和という新しい時代が始まった。しかし、令和元年も多難な門出となりました。一昨々年は九州北部豪雨、一昨年は西日本豪雨、毎年のように起こる災害を危惧しておりましたが、台風15号、19号と今年は関東地区を中心に全国の広範囲な地域で災害が起こってしまいました。この原因は、皆様もご承知のとおり地球温暖化によるものであります。今年、世界で影響力のある女性の100位にランキングされたスウエーデンの高校生グレタさんが呼びかけたCOP25での演説は有名であります。「人々は苦しんでいます。~生態系は崩壊しつつあります。~それなのに大人の話すことは、お金のことや永遠に続く経済成長ばかり~若者たちは大人の裏切りに気づき始めています。未来の世代の目はあなた達に向けられています~」と。

気候危機を全世界の若者が世界中で声を挙げ始めています。私たち大人は、いま何をしなければいけないのか真剣に考えなければいけないと強く思います。環境省の統括官が言われていました「地球を人間のからだに例えるならば、CO2(お酒)を取り過ぎて、異常気象(肝硬変)になっているにも関わらず、CO2(お酒)を取り続け消化できなくなり、このままでは、地球(死に至る)は壊れてしまう。そういうことなのに、お金がないから(隣の人よりより多く稼ぎたいから)、仕事を休めないから治療をしない」と同じことだと言われました。その症状が、異常気象(台風、集中豪雨)であり、地球からのメッセージなのだと。環境問題への取り組みは令和の時代の最大の課題であり、全世界で取り組まなければいけない切実な問題です。そして行動を起こさなければいけない重要な年になるでしょう。

 

柑橘の神様・田道間守(たじまのもり)を祀った客人神社。

 

さて、無茶々の里は昨年もいろいろありました。一昨年の7月の豪雨災害の復興も皆様のご支援のおかげで進み、被災した生産者・職員は日常生活を迎えられ、198か所の被災園地は、モノレール工事などほぼ復旧致しました。改めて御礼申し上げます。

本業の柑橘生産は、温州みかんは不作を予測したものの平年作となりました。ポンカン、甘夏等はやや豊作であります。たくさん食べて頂ければと思います。福祉事業は、昨年から挑戦した学童保育、リハビリ特化型のデイサービス事業、訪問介護サービス事業、介護タクシー事業も順調に進んでおり、地域の必要とされる困りごとを事業化し、無茶々の里のまちづくりが一歩一歩ではありますが進んでいます。てんぽ印が有機で作った乾燥加工場を昨年度建設しました。安心安全な野菜が手軽に、いつでも利用できるそんな食の工房となるようがんばっているところです。引き続きご支援ください。

 

2020年は、東京オリンピックが開催され、華やかな式典になることを願っていますが、皆も心配しているようにその後の日本経済の停滞からくる不況が心配されます。先にも述べましたが「気候危機」は待ってはくれません。無茶々園の活動も問われる年になるだろうと思います。パリ協定が求める脱炭素社会の実現に向けて、「使用する電力の100%再生可能エネルギーを使用する」「大量に廃棄される衣料や使い捨てのプラスチックのリサイクル」「森林保全」「生物多様性」など脱炭素社会の実現に向けた取り組み(まさにSDGs)を我々も声高らかに掲げる必要があると考えます。従来より掲げてきた「F(食料)E(エネルギー)C(福祉)W(雇用)に、H(住環境)の自給できるまちづくりを推進することはもちろん、環境省が進める「地域環境共生圏」のモデル地域に手を挙げていきたいと考えています。

そして、「誰のための無茶々園なのか?無茶々園でよかったのか?」を組合員に問い、話し合い、人の多様性を認め合い、誰もが生きがいの持てる「日本一、世界一」の無茶々の里を創造したい。そんな無茶々園を発信していきたいと考えているところです。多くの方たち(都市生活者や世界の人々も)と「共感」し、つながることで少しずつ世の中が変わっていく、地味ではありますが、一人一人が「考える人類」になれば必ず良い方向に必ずや向いていくのではないでしょうか!

 

最後になりますが、もう一度訴えたいと思います。「気候危機」は待ってはくれません。今からやれる取り組みから始めましょう。そして共感の大きな輪でもって、「ワン・チーム」になれば思いは成就するはずです。共に努力しましょう。無茶々園は今年も「10年、20年後の未来の子どもたちのために、小さな多くの種まきをしよう、日本一の町づくり集団を目指そう」と宣言します。どうか、皆様もこの田舎再生運動に参画して頂き、活力ある日本にしましょう。

 

株式会社地域法人無茶々園 代表取締役社長 大津清次

 

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