無茶々園が生まれてから、50年以上の歳月が流れました。その節目にあたり、私たちの歩みを一冊にまとめたのが「MUCHACHA MAGAZINE」です。
この記念誌は、よくある周年史のように出来事を年代順に並べただけのものではありません。無茶々園をさまざまな角度から切り取り、雑誌を読むような感覚で楽しんでいただける一冊を目指しました。編集には、事務所スタッフだけではなく生産者も参加。いつもデザインをお願いしている株式会社ERIMAKIとともに制作を進めました。無茶々園のことをよく知る方にも、まだあまり知らない方にも、それぞれの入り口から読んでいただける構成にしています。
表紙を飾るのは、宇和海を望む段々畑と柑橘の風景の力強いイラスト。まずは無茶々園の営みを支えてきた明浜の自然を感じてください。誌面では、無茶々園の取り組みや歴史を振り返りながら、有機農業の実践、産地づくり、地域との関わりをどのように積み重ねてきたのかをまとめています。Q&Aや年表、出来事を振り返る企画も盛り込み、はじめて手に取る方にも全体像が伝わるように工夫しているのもポイントです。
また、みかん生産や明浜のことだけにとどまらず、海の生産者の取り組み、地域づくりの仕事、福祉の現場、日々の暮らし、さらにはベトナムでの活動まで幅広く取材しました。農家、漁師、販売、福祉など、老若男女さまざまな立場の人たちに話を聞き、無茶々園が単なる農業生産者の団体ではなく、多くの人の思いや仕事がつながって成り立っていることを意識して描いています。
そのなかでも特に大切にしたのは、「人」が見える誌面にすること。畑で働く人、海で働く人、選果や加工を担う人、地域の暮らしを支える人。それぞれの言葉や表情から、無茶々園の50年が一人ひとりの積み重ねの上にあることが伝わるはずです。あわせて、明浜の風光明媚な景色や現場の空気感を味わっていただけるよう、写真も贅沢に使っています。
50年を振り返る記念誌でありながら、過去を懐かしむだけではなく、これから先へ何をつないでいくのかを考える一冊でもあります。ビジョンや理念だけが未来へ残るのではなく、それを生んだ人の迷い、痛み、葛藤、そして倫理的な逡巡までもが、後の時代を生きる人たちに伝わっていけばと願っています。無茶々園のこと、明浜という土地のこと、そこで生きる人たちのことを、少しでも身近に感じていただけたらうれしく思います。
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