お知らせ

海の生産者・佐藤真珠より新年のご挨拶

2022.01.15

あけましておめでとうございます。この原稿を書いているのが年末、1年があっという間で気が付けば年の瀬です。2021年を振り返ります。本業の真珠養殖ですが、3年前から続いているアコヤ貝の大量へい死が続いています。この状況を変えようと、新しい取り組みを始めました。稚貝の試験養殖です。アコヤ貝がふ化して1年目の稚貝の段階で高水温に弱いということから、愛媛では最北で水温の低い、この明浜の海で春から夏の間だけ養殖しました。わずか数ミリの稚貝から育て、段階的に小分けしながら、ネットの網目も変えます。真珠養殖とは異なることばかりで苦労の連続でしたが、結果は南の海域より高い生存率となりました。しかし、最後にまさかのワタリガニの襲来を受け、残った貝の3割以上が食べられるという不測の事態に。知り合いの漁師曰く、タコが少なくて、餌となるカニが多かったということですが、自然の力に完敗です。プラス思考で、次に繋がる結果を残せたことに満足したいです。

 


次に青のりです。本格的に稼働した1年でしたが、5月に6水槽が全滅しました。適温で日照時間も長くなる春、青のりが最も育つ季節に、成長が早すぎて途中で伸びきってしまい、最後の水槽で縮れて廃棄処分になりました。胞子培養からの3か月間が全て無駄になり泣きそうになりましたが、データを再検証し、各水槽での栽培日数や青のりの個数などを調整することで以降の栽培は順調に進みました。今では安定した品質を保っていますが、すっかり青のりの成長に合わせた生活スタイルです。

 


そして、家族の話題。末っ子の三男が、長女、次男と同じ保育園に通い始めました。長男が小学4年なので、平日の朝は時間との戦いです。青のり収穫日は、朝4時半には準備に出て6時にいったん帰宅。妻は保育士で共働きなのですが、二人で手分けして朝食や子どもらの支度に追われます。やっと送り出し、仕事に戻った時には半日分くらい疲れ、そのまま気忙しく一日が過ぎます。それから夜になり、布団を並べ家族6人が川×2の字になって子どもらと添い寝するのですが、この時ばかりは心が穏やかになります。漫然と一日を過ごしていたら、この一時の大切さ、貴重さには気が付かなったかもしれません。こんな小さな幸せが積み重なって、あとで振り返って幸福な人生だったと思えればいいかなと。

 


最後になりましたが、今年から海の生産者に仲間が増えました。漁師の川原さんです。私や祇園丸の哲三郎より年上で、雅量に富んだ兄貴分です。皆で力を合わせて、よい仕事をしていきます。本年もどうぞよろしくお願いします。

 

佐藤真珠 佐藤和文

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