ベトナム

ベトナムで生きる、働く(第10回)

2021.11.27

こんにちは、ベトナムのFarmers Union Venture(ファーマーズユニオンベンチャー)の髙埜太之です。今回はベトナムのコロナ事情を中心に、私たちの生活やFUVが取り組んでいる胡椒やカカオなどに関して現状をお伝えします。(9回目こちらから)

 

ベトナムのコロナの状況

他国と比べコロナの感染拡大はかなり遅いものでした。昨年は各地に小規模クラスターは発生したものの、局地封鎖を繰り返し感染を抑え込んだため、日常生活では外出時のマスク着用と、スーパーマーケット入店時の検温程度の変化でした。なので海外のニュースを対岸の火事のように感じながら日々を過ごしていました。

しかし、今年4月に南部で感染が拡大、すぐに病床・人工呼吸器が不足し、病院の駐車場の仮設テントで携帯ボンベをつけた人々の姿が日々SNS等で拡散され、ベトナムの一般のインフラや医療設備の多くが、まだまだ旧態依然であることが浮き彫りになり、人々の不安を煽りました。

 

ベトナムのPCR検査風景。ものものしい雰囲気に包まれている。

 

その後、首相命令による都市封鎖が施行、外出制限を行ったものの感染拡大が止まらず、8月末には武装した北部ベトナム人民軍を各地に投入、外出禁止令と共に食料は配給制となりました。同時に海外から多くのワクチン提供があり、接種は急ピッチで進み、既に6000万回分近くのワクチンが使用されました。

こういった政府主導による強烈な動きのおかげか、現時点で重症者数は減少し、特に感染が深刻な地域を除きロックダウンが解除され、人々は元の日常を取り戻す準備をはじめています。

 

私たちの農場では

当初、農業従事者は最低限の活動が認められましたが、感染拡大に伴い制限が厳しくなり、農業・畜産業など生き物を扱う法人に深刻な影響を与えました。私たちの農場にも鶏が約500羽いますが、事情を説明しても移動許可がとれず、私たちは致し方なく取締りの少ない私道・山道を通って農場に行って給餌や植物への灌水をする必要がありました。

 

 

ふだんの農作業にも大きな影響が。鶏たちも大変な状況に。

 

胡椒やカカオについて

胡椒やカカオの収穫は毎年3~4月の為、コロナが深刻化する前に収穫を完了しました。しかしその後、生産農場の地域が次々と封鎖されたため、原料を移送することができませんでした。また、胡椒を殺菌や粉砕している南部の加工場も、依然感染が深刻な地域であり、身動きがとれず非常にもどかしい状況が続いています。

 

 

いろいろありましたが、胡椒・カカオともに無事輸出完了。一安心。

 

さいごに

長くここで生活しているうちに、言葉や考えが通じない日常に慣れていましたが、武装した軍隊が都市を管理したり、前日通達による都市封鎖などを目の当たりにし、改めて自分はベトナムで暮らしているんだと感じさせられました。また、PCR検査やワクチン接種などは日本では少し考えられない環境で行われ、かと言ってそれで大きな問題が発生している訳でもなく、あくまでも目的にまっすぐで合理的な衛生概念に、考えさせられることは多くありました。

(つづく)

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