ベトナム

ベトナムで生きる、働く(第11回)

2022.04.02

こんにちは、Farmers Union Venture(ファーマーズユニオンベンチャー)の髙埜太之です。今回は私たちが暮らすベトナムが迎えたテト(旧正月)の過ごし方についてお伝えします。(10回目はこちらから)

 

ベトナムの旧正月 Tet(テト)とは

旧正月をベトナムでは“Tet(テト)”と呼び、旧暦(農歴)の元旦に新年のお祝いを行います。一年で最も大切な期間であり、先祖へ祈りを捧げ、新年の幸福を願います。また、私たちの地域は戦争の激戦地だったため、年末にはベトナムドン・USドル・カンボジアリエルなど各国の模造紙幣を燃やし、お酒やお菓子をお供えして土地の供養を行います。

ベトナムは田舎から大都市に出稼ぎにいく人がとても多いです。しかし祝日や連休がとても少ないため、基本的にテトにしか帰省できません。このため親族が集まる時間は貴重です。毎年大きなバッグをいくつも抱えて故郷のバス停に降り立った人たちの、移動疲れと故郷に戻れた安堵が混ざった表情を見ては、「あぁ、今年もテトが来たんだなぁ」と感じます。

 

 

テトの準備

テトが近づくと街中が新年の飾りつけに使う装飾品で溢れます。道路沿いには花市場がひらかれ、家の玄関に飾る菊の鉢(門松のようなイメージです)が売られはじめます。年末年始を新調した衣服やサンダルで迎える習慣があるため、多くの人が新しい装いで花市場を訪れ、家族写真を撮影します。最近は美しいロケーションで撮影したものをSNSで披露し、褒め合うのもひとつの楽しみとなっています。

 

市場に並ぶ花の前で。いつか彼女たちも実習生として明浜に来てくれるかもしれません。

 

また各家庭では餅米と豚肉をバナナの葉で包んで茹でた ちまき や、大根・人参・島ラッキョウを甘辛くした漬物などの大量の保存食を作り、お世話になっている方に配る習慣があります。というのもテトの期間、生活の基盤である市場や屋台など、ほぼ全てのお店が一週間以上閉まります。この為、保存食が十分でないと本当に困ってしまうからです。

 

ちまきなどのベトナムの保存食。これもテトの楽しみの1つ。

 

私たちのテト

この期間は近所の家を渡り歩き、子どもたちにお年玉を配りながら、朝から晩まで親戚と浴びるように乾杯をし、フラフラのまま日々を過ごします。私たちの場合、テトの期間でも交代で作物への灌水や鶏やネズミ除けの猫へのエサやりが必要なため、交代で出勤する必要がありますが、テトも中盤になってくると肝臓がもたなくなってくるので、作物への灌水を理由に飲み会を抜け出せるのは、ちょっと良い所でもあります。

最初はちょっとテトが苦手でしたが、今となっては自分にとっても一年で最も大切なものとなりました!

(つづく)

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